石と手と時間
半永久的と思われる存在である石を手にしたとき、私はその煌めきと堅牢さにこの身を委ねても良いのではないかと感じました。
手は石を触ると喜び、目は石の表情を追いたがっている。耳はその割れる音を感じ、太ももと二の腕はその重さを実感している。
石を一つずつ貼る行為によって表せるのは私の生きた時間です。
古代の人々の表現から輝きを感じ取ったように、せめてその時間が輝きを持っていられるように、祈りを込めて制作しています。
品川翡翠原石館の仕事 カワセミ
2015年より2021年まで翡翠原石館新館の壁面の造形に携わっていました。
カワセミ達は壁面の各所を飛び回り、ヒナのために魚を捕らえて舞い戻ってくるという物語を構成しています。
芦田 いずみ 略歴
1984年 東京生まれ
2005年 大学の授業において初めてモザイクに触れ、制作を始める
2007年 武蔵野美術大学造形学部油絵学科 卒業
2014年 国立競技場モザイク壁面修復に参加し、初めて建築に付随するモザイクに触れる
2015年-2021年 品川翡翠原石館新館壁面モザイクに携わる
2020年ー武蔵野美術大学 特別講師
〈受賞歴〉
2007 モザイクビエンナーレ 奨励賞
2011 モザイクビエンナーレ 佳作
2012 世界絵画大賞展 東京都知事賞
2018 東京ワンダーシード 入選
〈個展歴〉
2011 「信仰のようなもの」(銀座 ガレリアグラフィカbis)
2012 「新宿のマテリアル」(新宿 オーガードみるっく)
2014 「明滅する私」(銀座 ギャラリーMUSE)
作品